マザーボード編 1998/07版
★は10段階★★★★★★★★★★で表記しています。
ASUSTeK P/I-P55T2P4 Rev3.10
PB512KB TritonHX Socket7 AT
オーバークロックがしたくて買った、2枚目のTritonHXマザーボード。
全世界で最も多く出回ったマザーの一つで、これぞ定番中の定番である。
今となってはやや古さを感じさせるが、今もなお現役で使っている人も多いことだろう。
完成度、安定度、速度、どれを取っても一級品であることが人気の秘密。
TritonHXを使っているため、標準ではセカンドキャッシュが有効なのはメインメモリ64MBまで
だが、TAG RAMを増設すれば256MBまで有効になる。 唯一欠点と言えるのは、
PS/2マウス端子が標準では添付されていないことが挙げられる。
相性問題も無く、オーバークロック時の安定度も高く、安心して使えるマザーボードだ。
PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*2 SIMM*4 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
オプション: PS/2マウス*1 IrDA*1 USB*2
外部クロック: 50/55/60/66/75/(83)MHz 手動設定
逓倍: 1.5(3.5)/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: (2.2)/2.5/2.7/2.8/2.9/(3.2)/3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★★★★★★★ |
完成度 | ★★★★★★★★★ |
ASUSTeK P2L97 Rev1.05 i440LX
Slot1 ATX
私が初めて買った、ATX仕様のマザーボードであり、初めてのSlot1マザー。
初期の物はジャンパレスで、CPU動作クロックはBIOS設定で変更できたらしいが、
私が購入した物は、CPU設定はジャンパで行う物だった。 チップセットは440LXで、
Slot1マザーである。 特徴的なのは、 PCIバスが5本(共有含)あることだ。
それでも、ビデオ+SCSI+SCSI+サウンド+LANで5本ともPCIバスが埋まっていた頃が
ある。 案外簡単に埋まるので、PCIが5本あっても注意が必要である。(笑)
このマザーは、他のLXマザーと比べると速度的にはやや遅い部類に入るようだが、
安定度に関しては全く不安はない。 ASUS製マザー全般に言えるが、PCIバスに対して
(ある程度決まってはいるが)任意のIRQを割り振れるという機能が非常に便利である。
このお陰で、勝手なIRQの共有による、不要なトラブルを防ぐことが出来る。
オーバークロックに関しても、特に問題なく外部クロック83MHzに対応できた。
BIOSを最新の物にすれば、Pentium2-333MHz以上にも対応可能(上限不明)。
なお、マザーボードの温度は測定できるが、何故かCPUの温度は測定できない。(仕様)
AGP*1 PCI*4 (PCI/ISA)*1 ISA*1 DIMM*3 FDD*1 LPT*1 COM*2
IDE(Ultra33)*2 PS/2マウス*1 USB*2
外部クロック: ?/60/66/75/83MHz 手動設定
逓倍: 2/3.5/4/4.5/5倍 手動設定
電圧: 2.0/2.8V 自動設定
おすすめ度 | ★★★★★★★ |
平凡度 | ★★★★★★★ |
ASUSTeK P2B Rev1.02 i440BX Slot1
ATX
2枚目のSlot1マザーにして2枚目のATXマザーボード。 440BX搭載。
ジャンパレスではないが、BIOSを見る感じではジャンパレスにも対応できるように
作られている感じだ。 P2L97と比べて、PCIバスが減ってISAバスが増えた。
同時期に発売されたBXマザーの中では、最高速の部類に入る。 LXの時は
あまり速くなかっただけに、ASUSの力の入れようがわかる。
隠し設定で外部クロック133MHzに出来るが、133MHz時でも安定した動作を見せてくれる。
BXマザーでは、外部クロック66/100MHzを自動設定になる物が多いが、このマザーでは
ジャンパで設定するようになっている。 そのため、333MHz以下のPentium2を
外部クロック100MHzで使うこともできる。
BXマザーではあまり珍しくないが、スペースキーによるキーボード電源投入機能を
持っている。
AGP*1 PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*1 DIMM*3 FDD*1 LPT*1 COM*2
IDE(Ultra33)*2 PS/2マウス*1 USB*2
外部クロック: 66/75/83/100/103/112/(133)MHz 手動設定
逓倍: 2/2.5/3/3.5/4/4.5/5/5.5/6/6.5/7/7.5/8倍 手動設定
電圧: 2.0/2.8V 自動設定
おすすめ度 | ★★★★★★★★★ |
速度 | ★★★★★★★★ |
EPoX P55-ET PB256KB TritonFX
Socket7 AT
私にとって2枚目のPentiumマザーで、初めてのSocket7マザーボード。
当時、Pentiumマザーとしては珍しく外部クロック80MHz設定が出来た。 しかし、今と違い、
外部クロック80MHz(PCI40MHz)に追従できる拡張カードは非常に少なく、実際に80MHzで
使えた人は少ないはずだ。 私のも80MHzでは安定しなかったが、66MHzでは非常に
安定していた。 また、Pentium 166MHzまでしかなかった頃に、マザーには3倍速設定が
あり、その後も長く使うことが出来た。 Socket7だが、古い物なのでMMX Pentium等は
そのままでは使えない。 IDT C6-200MHzはそのままで動作できた。 また、電圧降下ゲタを
付けてMMX Pentium-200MHzも動作した。 最近では、EPoXのマザー(箱)にはちゃんと
EPoXと書いてあるが、この頃はASTARとしか書いてなかった。 当時としては、珍しく
PS/2マウス端子を標準添付。 TritonFXマザーの中でも、割と高速な部類に入る物だった。
拡張バスの数が多いのもポイントが高い点だ。
PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*3 SIMM*4 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
PS/2マウス*1
外部クロック: 50/60/66/80MHz 手動設定
逓倍: 1.5/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: 3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★★★ |
先見度 | ★★★★★★ |
EPoX P55-VP PB256KB VIA Apollo
VP-1 Socket7 AT
格安なのでサブマシン用に調達したマザーボード。 安定度は悪くないが、
速度はTritonシリーズに比べるとかなり落ちる。 MMX Pentium、K6等には対応している。
この時期の製品としては、PCIバスの数が少ないのが気になる点だ。
このあたりは値段相応、というところか。
正式サポートではないが、SIMM1本差しでも動作させることが出来るという特徴がある。
私が試した限りでは、1枚差し状態で負荷をかけても、安定度に問題はなかった。
使い方によっては便利な機能だ。
あまり新しい製品ではないのだが、一応SDRAMを使うことが出来る。 しかし、登場した
時期を考えると、最近の64Mbitチップ搭載の128MB SDRAMは使えないのではないかと
思う。
PCI*3 ISA*3 DIMM*1 SIMM*4 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2 PS/2マウス*1
外部クロック: 50/60/66/80MHz 手動設定
逓倍: 1.5(3.5)/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: 2.8/2.9/3.2/3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★ |
コストパフォーマンス度 | ★★★★★★ |
EPoX EP-58MVP3C-M PB512KB VIA
Apollo MVP3 Socket7 AT/ATX
借用した物で、実際に使ったのは数時間であるため、あまり悪いことは書きたくないが、
何故かBIOSが割り振ったPCIのIRQとWindowsでのIRQが一致しないという現象に
見舞われた。 さらに、定格動作のWindowsセーフモードで突如リセットがかかる。
マザー以外は同じ構成のP/I-P55T2P4では安定して動いたのだが。 どういうこと?
これだから互換チップセットは・・・の感をよりいっそう強めるのに十分な製品。
AGP*1 PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*2 DIMM*3 FDD*1 LPT*1 COM*2
IDE*2 PS/2マウス*1
オプション: USB*2
外部クロック: 60/66/75/83/100MHz 手動設定
逓倍: 1.5(3.5)/2/2.5/3/4/4.5/5/5.5倍 手動設定
電圧: 2.2/2.8/3.2/3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★ |
あきれ度 | ★★★★★★★★ |
GIGA-BYTE GA-586ATE PB256KB
TritonFX Socket5 AT
私が買った最初のPentiumマザーボード。 TritonFXを搭載している。
このマザーで目に付くのは、SIMMソケットが6個ある点だ。 この当時は、まだ
メモリ単価が非常に高く、とてもではないが32MBなどは買える値段ではなかった。
そのため、SIMMが6本差せることは非常にありがたい点だった。 ただし、
TritonFXであるために最大でも128MBまでしかメモリを搭載することは出来ない。
また、真ん中のSIMMソケットには4/16/64MBしか差せないという仕様だった。
気になるのは、SIMMソケットのSIMMを固定する爪がプラスティックであることと、
IDE端子が変な場所にある点だ。 メモリを固定する爪が金属でないと、割れて
しまう可能性があるので、メモリの脱着は非常に注意を要する。
IDE端子は、キーボードコネクタのちょうど対角線上の反対側、ISAバスの右端にあり、
IDEケーブルの取り回しが非常に悪い。 これはGA-586HXでも配置がほとんど
改善しておらず、フルタワーケースではIDEケーブルが届かないこともしばしばあった。
安定度は良く、逓倍も3倍まで持っている。 当時一気に主流になったパイプライン
バーストSRAMをセカンドキャッシュも搭載。
古い物なので、MMX Pentium等はそのままでは使えない。
PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*3 SIMM*6 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
PS/2マウス*1
外部クロック: 50/60/66MHz 手動設定
逓倍: 1.5/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: 3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★★ |
メモリ柔軟度 | ★★★★★★★★★ |
GIGA-BYTE GA-586HX PB512KB
TritonHX Socket7 AT
メインマシン3枚目のPentiumマザーボード。 TritonHXを搭載している。
このマザーの最大の特徴は、GA-586ATE同様、SIMMソケットが6個あることだ。
TAG RAMソケットも搭載しているため、128MBを越えるメインメモリにもセカンド
キャッシュを有効に出来る。 GIGA-BYTEのマザーは、ごく最近でこそ様々な
外部クロックをサポートしているが、この頃はまだ最高66MHzだった。 もちろん
このマザーもそうである。
世代的に割と新しいので、MMX Pentiumも使えるが、私が買った物は初期型なので
MMX Pentium 166MHzしか使えない。 200MHz(66*3.5)の設定にしても、何故か
166MHzで動作するという不思議な仕様。 後期型は200以上やK6にも対応している。
速度的には平凡だが、安定度は非常に良い。 とにかく、小容量のメモリを
無駄なく使える点が非常に良い。 但し、オーバークロック向きではない。
PCI*3 (PCI/ISA)*1 ISA*2 SIMM*6 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
PS/2マウス*1
外部クロック: 50/60/66MHz 手動設定
逓倍: 1.5/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: 2.8/3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★★★ |
メモリ柔軟度 | ★★★★★★★ |
GIGA-BYTE GA-586S Rev1.22C
PB521KB SiS 5571 Socket7 AT
値段が安いので買ってみた物。 現在でも使用中。 チップセットはSiS 5571を搭載。
特徴は何と言っても、PCIバスが共有を含めて5本ある点である。 起動時に Five
PCI
Master Slot Presentと表示されるが、本当に5本ともマスター動作するのかは不明。
しかし何にしても、PCIが5本あれば、かなりの拡張性を期待できる。
速度面ではTrotonHXよりは多少劣るが、VIA Apollo VP-1よりはかなり速い。
このマザーボードは、CirixCPUのリニアバースト転送モードにも対応している。
マザーボード形状が、非常のコンパクトである点も良い。
一部ロットでは、USB端子がパターンしかないのにWindowsで認識されるという現象が
起きるらしいが、メーカー配布のパッチで回避できる。
隠し設定で外部クロック83MHzにできるが、チップセットが追従できないのか、
安定して使うことは全く出来ない。
PCI*4 (PCI/ISA)*1 ISA*2 SIMM*4 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
PS/2マウス*1
外部クロック: 50/55/60/66/75/(83)MHz 手動設定
逓倍: 1.5(3.5)/2/2.5/3倍 手動設定
電圧: 2.5/2.7/2.8/3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★★★★ |
コストパフォーマンス度 | ★★★★★★★★ |
Intel Endeavor PB256KB
TritonFX Socket5 AT
Intel純正のTritonFXマザーボード。 この頃は、Intelマザーもブランド感があり
なかなかの人気製品だった。 オンボードでサウンドチップ(ViBRA16C)を搭載している。
このマザーは、PS/2マウスポートのパターンだけがマザー上にあるのだが、
初期の物ではパターンしかないのにポートが生きている(Enable)という、変な仕様に
なっていた。 そのため、使ってもいないのにIRQ12が占領されてしまうという現象が
起きたらしい。 実はEndeavorの前のモデルでも同じ様な仕様になっており、
非常に迷惑がられたということだ。 私が買った物は後期型だったので、PS/2マウスの
ポートは無効になっており、そのようなことは無かった。 他には特に特徴はない。
PCI*2 (PCI/ISA)*1 ISA*3 SIMM*4 FDD*1 LPT*1 COM*2 IDE*2
ViBRA16C搭載
外部クロック: 50/60/66MHz 手動設定
逓倍: 1.5/2倍 手動設定
電圧: 3.3/3.5V 手動設定
おすすめ度 | ★★★★ |
インテル度 | ★★★★★★★ |
Micro-Star MS-5164 PB512KB
ALi AladdinVI+ Socket7 AT/ATX
互換チップセットを搭載したMicro-Starのマザーボード。 一見文句の付けようのない
スペックだが、使ってみると様々なアラが目立つ。 まず、公式サポートのはずの
外部クロック83MHzが安定して使えない点。 これは後で得た情報だが、BIOSの
リビジョンを古いものにすれば83MHzで安定動作できるらしい。 しかし公式サポートの
はずなのに、BIOSのリビジョンによって安定度が変わるというのは、製品の完成度の
低さを疑われても仕方ないであろう。 さらに、AladdinVI+はTritonHX同様、TAG
RAMを
増設すればセカンドキャッシュの有効範囲が128MBか256MBまで広がるはずなのだが、
このマザーボードには肝心のTAG RAM増設ソケットが存在しない。 故にキャッシュ範囲は
メインメモリ64MBまでになってしまう。 そのため、64MBを越えるメインメモリを搭載する
場合には、アクセス速度が著しく落ちる。
このように、このマザーボードではAladdinVI+の長所が生かされていない。
もう少し考えて欲しいところである。
PCI*4 (PCI/ISA)*1 ISA*2 SIMM*4 DIMM*2 FDD*1 LPT*1 COM*2
IDE(Ultra33)*2
オプション: PS/2マウス*1 USB*2
外部クロック: 60/66/75/83MHz 手動設定
逓倍: 1.5(3.5)/2/2.5/3/4/4.5/5倍 手動設定
電圧: 1.9/2.0/2.1/2.5/2.8/2.9/3.2/3.3/3.52V 手動設定
おすすめ度 | ★★★ |
期待はずれ度 | ★★★★★★★★★ |